処世術 人生は勘違いさせる力も必要だ

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『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』 

著者 ふろむだ

 

書店で何度も見かけていたこの本。友人におすすめされ購入に至った。

内容もわかりやすくお勧めの本だ。

  

目次

 

1.錯覚資産の重要性

 

世の中は錯覚資産で溢れている。

 

勤め先の会社や学歴、家柄、これまでの経験。

 

就職活動を終えた者の立場からすると内定先というものは大学生の間では強力な錯覚資産だ。

 

日本を代表する企業、業界1位~3位の企業、就職サイトでの評価が高い企業の内定を勝ち取った就活生は周りから羨望のまなざしを受ける。そしてこれまでの大学生活の評価を一転させるほど絶大な力を持つ。

 

例えば5大商社に内定した者は、内定を勝ち取ったことを即座に周囲の人間に伝えた。なぜなら優秀と周りが崇めるからだ。事実その人は優秀な人間だと私は感じていたので、その優秀さを再確認する機会となった。

 

しかし本当に昔から優秀と思っていたのだろうか?

 

本書では世界は5秒前にできた世界だと表現している。これは、彼が5大商社の内定を勝ち取った瞬間に、かつて馬鹿だと思っていた彼のある行動を優秀だからこその行動だったと脳内で辻褄が合うように変換されたことを意味するのだ。常に錯覚資産によって過去は書き換えられる。それほど錯覚資産は強力なのだ。

 

これらは正の錯覚資産だ。

しかし私は就職活動においては負の錯覚資産を手にしてしまったと言える。

私は内定報告後多くの人に

 

「もっと良い企業に君は行くと思っていた」

 

と言われたのだ。恐ろしいものだ。これまで積み上げてきたものが一瞬で崩れ去ったのだ。

 

そして当時付き合っていた彼女からは

 

「あなたの内定先が正直微妙。このままお付き合いをすることはできない」

 

と言われ、破局した。

 

錯覚資産にはこのように正と負がある。そして人によっては正になるもの、負になるものがある。

正の錯覚資産を増やすことの重要性を自身の経験を思い出しながら再確認する機会を与えてくれた本書には感謝しかない。

 

2.三大欲求よりも強い欲求

 

人はコントロール欲が最も強い。

本書で強く共感した部分だ。

 

恋人がいる人はいなくなったと仮定して、恋人がいた人は当時の感情を思い出してほしい。

 

私は破局後、このコントロール欲の恐ろしさを痛感した。ある程度相手の行動をコントロールできていた人がいなくなった時の苦痛。満たしたいときに満たせていた欲求を満たせない苦痛。

 

コントロールできることは三大欲求のみならずあらゆる欲望を満たせることを意味するので非常に重要だ。

 

3.自分を良く見せよう

 

私が最も苦手なことだ。どうしても負い目を感じてしまうからだ。

 

だが自分を悪く見せるメリットなど存在しない。よく見せることで評価が上がり、チャンスが巡ってくる。

 

自身が取り組んだこと、好きなことは他の人と比べ過ぎず、自信を持とう。

そしてその自信を持つと同時に謙遜の心も忘れずに。

そうすることで周りから評価され信頼してもらえる人間になる。

 

面白い仕事をすることができるのは結果を出した人間だ

 

この言葉を実現させるためにも錯覚資産をうまく運用させる訓練を意識して生活していきたい。